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今月のトップ詩。::LOG

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ある夕刻に 投稿者:txe さん 投稿日:2003/12/07(Sun) 17:53 No.46   <HOME>
気付かなかった色に ふと
夕焼けが世界を染めた
時が 僕のすべてを
長い廊下の片隅に閉じた

うつむいたまま 君は
壁にもたれて立っている
羽のこわれた蝶のように
影を落として立っている

しかしそれは耐えぬさびしさ
僕のうちの傷跡を
抑えて 僕はここに立ち得るのか

夜が降りて 二人の影が
遠く足速に消えたとて
僕は この傷跡をどこに置こう


Re: ある夕刻に Aya-Maidz. - 2003/12/07(Sun) 17:59 No.47  

前回の更新から随分と時間が経ってしまった『今月のトップ詩』ですが、更新再開、ということで。挙句某所では『今月のトップ詩』の過去ログを掲載し始めた際に厳選レビューが移動って紹介されちゃったしなぁ(笑。

話を戻して今月の詩はtxeさんの「ある夕刻に」。最近頻繁にF.y.に顔を出してくださってる方ですね、ありがたいことです。

この作品、登場人物の“僕”も“君”についても、その傷付き方の描写がすごく映えているのがとても印象的な作品。

最終連とその直前の連との間にもう少しだけ息をつく“間”があっても悪くないかなとも思いはします。ただ視点が結構ドライというか、客観的視点にあるんだけど、逆にその淡々としたムードが、すごく余韻を残す静寂の読後感に繋がっていてうまく作用したかな、っていう感じで、全体的にすごく余韻が空気を支配するような、作品内の緩やかな時間の流れ方が侵食してくるようで良かったです。

どちらかと言えば短い詩ですけれど、その見かけによらず、描写によって語られる情報量の多さがこの雰囲気を裏付けていますよね。


Re: ある夕刻に txe - 2004/04/09(Fri) 00:44 No.55   <HOME>

Aya-Maidz.さん、この詩を『今月のトップ詩』に選んでいただいてありがとうございました。
大変、お返事が遅くなりました。
txeです。

この詩は、というより、このイメージは、
長年私を苦しめたものでした。

現在、私はなかなか当時のような叙情を書くことが難しくなりました。
歳をとったと言えばそれまでなのですが、
自分でも、作風ががらりと変わってしまったと、
そして未熟なりにも叙情を歌えたかつてを取り戻したいと、
今は苦しんでおります。

人は変わる。
しかし、私はまだそれを認めたくはないのです。

とは言え、まだまだ未熟者です。
よろしくお願いいたします。

P.S. え〜、実は私も現在京都に住んでおります。
出身は兵庫なのですが、もう京都に来て9年目になります。
京都では、もう桜が散り始めていますが、
所によってはまだ美しく咲き誇っているところもありますね。
できることならば、まだしばらくは京都にいたいものです。

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