今月のトップ詩。::LOG
旧投稿詩厳選レビューと過去の『今月のトップ詩。』掲載作品の過去ログ集。飛び込みの感想・批評レス歓迎。返信ボタンから是非投稿を! |
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終わり 投稿者:yoshi さん 投稿日:2003/09/14(Sun) 23:47 No.34 | |
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沈む直前の夕日は恐ろしい。 追いつめられた何かのように すべての力を出し切って輝く 水面ははげしく光り 夕日の欠片となる やがて それは燃え尽き 夕焼けとなり ゆっくり 闇を連れてくる。 すべての物が 消え去るとき 燃え尽きるなら それらは 欠片とともに 姿を消す。 何一つ残すことなく。
太陽がこの星から消え去るとき すべてを 燃えつくし すべてを奪っていくのだろうか。
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実のところあんまり期待もせずにコーナーを設置したものの、ボチボチと投稿があって結構嬉しかったりもする今月のトップ詩のコーナーです。
今回取り上げるのはyoshiさんの『終わり』。
えー、と。ここで取り上げるからと言って普段通りのレスしか入れませんが(即ち奇麗事抜き)、締めの
> 太陽がこの星から消え去るとき > すべてを 燃えつくし すべてを奪っていくのだろうか。
っていう部分、この問いかけについて私的には「さぁ?」としか応えられなかったりして抽象的な思いの形のそのまま問いとして投げかけられた印象も残るんだけど、一連目の出発点から紡ぎだされるイメージの広がり方って面白いなぁって感じた次第。
特に一連目の
> 追いつめられた何かのように > すべての力を出し切って輝く > 水面ははげしく光り > 夕日の欠片となる > やがて それは燃え尽き > 夕焼けとなり > ゆっくり 闇を連れてくる。
っていう部分の描写ってはっきりした描かれ方で、んでもって独特。同時に詩全体の主題が何かをしっかり伝えようとする意思も感じるわけで。
それだけに最後の締め方がそれまでとうって変わって抽象的……、というか素で読むと「本当に太陽がこの星から消え去るとき(中略)すべてを奪っていくのだろうかという言葉通りの直接的な疑問を投げかけてるんだろうか」っていう感覚から別の、詩で描いた情景に想いを当てはめて投げかけてきてるんだろうって、そんな感じで本質を探ろうとする読み方になるんだけど、そうなると太陽ないし、太陽がこの星から消え去るときに当てはまるものが詩の中では語られていないので、急に閃いたような感じと言うか、かえって漠然とした疑問に映ってしまうのがもったいなかったかもしれませんね。
----- ※今回の投稿には感想・批評のご希望をいただきました。 |
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