とおく広がる空みると

　　しろい雲がうかんでる。



　　雲は空の旅びとよ。

　　風吹くままに運ばれて

　　ゆっくり　のんびり　旅をする。



　　雲さん、雲さん、どこ行くの、

　　おとぎの国まで行くのかな



　　雲さん、雲さん、おねがいよ、

　　ちょいとのせてくださいな。

今月のトップ詩はそらさんの『雲の旅』。季節的にもう少し早い掲載の方が良かったかなぁとも思いつつ、とにかく今月の掲載。季節に合わせてたら、今度いつ掲載のチャンスが来るか分からないので(苦笑。
メルヘンチックで、ほんわか温かいこの作品、ゆっくりと風に乗って流れていく雲の姿に見合ってすごく良いなぁと思います。
「ゆっくりと風に乗って流れていく雲の姿」を旅する存在（作中では）

>　　雲は空の旅びとよ。
>
>　　風吹くままに運ばれて

の部分に当てはまりますが、この喩えってもぅ随分と使われてきた喩えで、そういう意味では特別な新鮮味があるわけじゃないんですけれど、締めの部分、

>　　雲さん、雲さん、どこ行くの、
>
>　　おとぎの国まで行くのかな
>
>
>
>　　雲さん、雲さん、おねがいよ、
>
>　　ちょいとのせてくださいな。

この方向に話が展開していったのがこの作品の目を見張るところかな、って。これにしても特別新鮮な展開だったりするわけではないんですけれど、そんなちゃちな一般論をものともしない純粋さがすごく映えた作品だったと思うんです。