詩の話とかWebっぽい話とか、とにかく雑多に。
2004年10月26日
何となく気に留ったWeb系っぽいニュース。
- 活字を読む文化が復権しつつある
- From 佐々木俊尚の「ITジャーナル」
- ユーザーは「IE以外」に、開発者はまだ「IEオンリー」
- From ITmedia news
- via Topics of Weblog
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開発者の無関心
が原因の一つと分析されていますが、私はそれよりも開発者の無知の方が問題だと思います。何に対する無知かと言うと、やはり標準仕様に対する無知。 ActiveXやVBScriptのようなIEべったりの、Webで使うには問題外の機能を除けばHTML/CSS/Javascriptぐらいしか残らない訳ですが、どれも標準仕様が存在します(Javascriptに関してはどちらかと言えば、ECMA Scriptの仕様よりもDOMの仕様の存在が大きいでしょう)。ですから、これらの仕様を正しく理解して開発すればバグだらけのIEへの対応をどうするかという話になり、MozillaやOperaのユーザが苦い思いをすることはないはずなのです。 -
これは確かにありますね。現にウチの職場の中でそれぞれの規格仕様を読んだことがあるのは私だけですし、一部ではその存在さえ知らないスタッフだっている。
ただ、私自身はもう一つ思うところがあって、主にWebアプリケーションを開発する業者の要件抽出のレベルが他のソフトウェア開発よりも低いところも起因するんじゃないかと感じるところがあるんです。あるいは単一の環境上で動くシステムとの差異を理解できていない、とか。
案件規模やクライアントにもよるのですがWebアプリケーションの開発の際、クライアント側の担当者はSEとは限らない。専門的な話は全く分からない担当者の場合も多い。そうなると見た目の部分の動きだけに捕われて、しかも営業(あるいは自称プロマネ/プロデューサ)もそういうレベルの話だけを一所懸命ヒアリングして開発に話を回してくれるから、何を開発しなければならないのか分からないまま、言われた機能で辻褄を合わせるような開発をせざるを得なくなる現状も事実としてあるんです。
最初から開発チームのメンバーを打合せに同席させたり信用できるSEに話をリセットさせて一からヒアリングを行なわせたりしようにも、小規模な会社になると同時進行で複数の開発案件を持っているのもさして特別な状態っていうじゃないから、ほかの案件状況によっては送り込むスタッフが確保できなかったりするわけで。
ウチの職場の場合若い会社なので開発体制も固まっていなかったりするのもそんな悪循環の要因なんだけど、意外とWebアプリケーションを主に開発する会社って、そういうところが少なくないんじゃないかなと思うわけです。ちょっと話が脱線気味ですけれど。
脱線ついでに、そういう都合で開発会社側の担当者次第で成果物(完成品)に雲泥の差が出るのもWebアプリケーション開発の特徴の一つです。Webアプリケーションの開発を依頼する場合には担当者のスキルなりを何らかの形で確認するようにしましょう。
大体は成果物の全体像が描かれる提案書や基本設計書などの形で提出されるドキュメントの質である程度分かるはずです。「相手は素人」と舐めたように専門用語で言いくるめるようなドキュメントを提出してくるようなところは発注後の態度もそうなることが多いです。良心的であれば、実際に読んでみて細かいことが分からなかったとしても、なんとかどんなものを提案したいのかを伝えようとする意思はちゃんと感じられるものです。んで、分からなかったことは分かるように説明を求めるんです。その回答でどんな業者かはそれなりに判断できるんじゃないか、と。