投稿日 | : 2007/11/17(Sat) 20:04 |
投稿者 | : 梵埜(ぼんの) |
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タイトル | : 寡黙な手紙をにらむ同級生 |
これは私の同級生の友達の友達の話。
何も書かれていない手紙を受け取った。
白いシンプルな封筒に 何も書かれていない手紙。
宛先も無ければ 差出元も書かれていない
真っ白な・・・ただ真っ白な手紙を。
いつ 自分のカバンに入ったのだろう
駅前で 電車で カフェで 会社で
一体何なのだろう
別に気味が悪いわけではない
むしろ この手紙を見ているとホッとする
手紙そのものが 一つの優しい詩のような
香りのせいかもしれない 甘い・・・ハチミツのような
伝えたいことが伝わらない手紙を
いつまでも大事に取っておいた
数年後 引越しのときたまたま見つけた手紙は
長い月日と共に 黄色く焼けていた
そこにうっすらと浮き上がった
『タスケテ』
のダイイングメッセージ。